走り続けた先に見つけた
サッカーの真の楽しさ。
アルテス東田FC
今年でチーム設立21年目となる『アルテス東田FC』。取材に伺ったこの日は4名の6年生の卒団式。午前中に行われた式では、団員だけではなく、保護者も指導者も、これまでの思い出を振り返り涙するシーンがあった。
設立当初から指導する鈴木智久監督は、卒団生についてこう語る。「この学年は4人と少なく、なかなか勝たせてあげることができませんでした。2年生で始めた3人に、後から1人が加わって以降、4人で頑張っていました。試合には下級生の力を借りて出場するものの負け続き。しかしながら、GWに行われた大会で初めて6対1と大勝したことがあり、その試合は今でも強烈に印象に残っています。子どもたちには『足を止めるな』と言い続けてきました。諦めずに動き続けることの重要性を知ってもらいたかった。あの試合はそれがまさに実践できた瞬間でした」
チームの方針は、「楽しくサッカーをすること」。子ども自らに考えさせ、サッカーと向き合わせることで、前向きにサッカーに取り組むことができ、サッカーの真の楽しさを知ることができるのだという。
毎週土曜日のナイター練習には、多くのOBが指導を兼ねて練習に参加。年齢の垣根を越えて、同じサッカー仲間として共にボールを追いかける。この日の卒団試合にも20名ほどのOBが参加した。
この日卒団した4人の6年生は中学でサッカーを続ける。先輩の姿を見て走り続けた彼ら背中を見て、今度は後輩が走り続ける。