心身の鍛練を
ライフワークに。
松濤館流日本空手道
濤誠会
『松濤館流』の空手は、今や世界で最も多くの人が学ぶ正統派空手。
空手には、体に当てて競技をする空手(フルコンタクト)と、体に当てないように行う空手(寸止め空手)があり、『日本空手道濤誠会』は寸止め空手。東京オリンピック種目に追加競技として決定した空手も、同じ寸止め空手となる。
昭和50年に設立後、40年に渡り指導を続けるのは会長の島田正美氏。
いまだに胴着に身を包み、子供たちと一緒に汗を流す。情熱は一向に衰える気配がない。
そして今、かつてないほど可能性を秘めた選手がいるという。
島田会長に話を聞いた。
「小学3年生の牧野慎之助は今までで一番。ズバ抜けた身体能力を持ち、何より空手に対する姿勢が素晴らしい。誰よりも早く道場に来て、稽古前に師範に『形を教えてください』と自ら申し出るほど。先の東三河の大会でも優勝しており、今後、全国レベルでの活躍が期待できる選手。小学3年生で、上段裏回し蹴りを自在に繰り出す子はなかなかいない」
普段の練習は、形と組み手が中心。
白から始まる帯の色は、昇級する度に色が変わり、最終的には黒を目指す。
頑張ることで帯の色が変わるため、子供たちのモチベーションアップに繋がっている。
ただ、中学に空手部がない。
上のレベルを目指す子は、中学でも同道場に通う。そして大人になると、師範として道場に戻り、子供たちの心身を鍛える。
「空手は生涯のライフワーク」。
いまだにマスターズ大会で活躍する島田会長の言葉には“重み”がある。