今回は、第13回JHL(日本ハンドボールリーグ)ジュニアリーグ男子の部で念願の初優勝を果たした『大同フェニックス東海』に所属する春田桜汰くんを取材した。

大同フェニックス東海
春田 桜汰くん(前芝中1年生)
父がコーチをしているハンドボールチーム『ファーマーズジュニア』に保育園のころから通っていた桜汰くん。他にもサッカーやバスケも習っていたが、少しずつハンドボールにのめりこんでいき、小4くらいからハンドボールを本格的にやり始めたそうだ。相手を抜いたり、シュートを決めたりするところが楽しく、それがハンドボールの魅力だと話す。
ファーマーズに所属しながらも、もっと試合ができる環境を求めて、小5から東海市で活動する社会人チーム『大同特殊鋼フェニックス東海』のジュニアチームである『大同フェニックス東海』にも所属することを決め、練習に励んだ。大同フェニックス東海は、昨年秋から開催されたJHLジュニアリーグにて東西ブロックのうち、東ブロック予選①グループでチームは1位通過。その後、東ブロック1位を決める試合が行われたが、桜汰くんはコロナにより体調を崩し、試合に出られず自宅から応援することになってしまった。とても悔しい気持ちも味わったが、劇的な勝利に感動したそうだ。2月11日(日)に行われた優勝決定戦。全国優勝がかかったこの試合が、今までのハンドボール人生で一番印象に残っている試合だという。シュートを決めたら会場でアナウンスが流れたり、リプレイ映像が流れたりする演出のなかで試合ができたことがとても嬉しく楽しかった。そして、大舞台で緊張して周りが少し見えていなかったという反省をしつつも、練習をしてきたフェイントで相手を抜けたところなどはうまく戦えたと振り返った。
4月から中学校1年生となった桜汰くんは、この春新設された『大同フェニックス東海U-15』に所属することを決めた。中学校1年生のみで形成された新たなチームは、3年後全国大会に出場して優勝することを目指して練習に励む。メンバー全員で3年間かけて成長しようと互いに声を掛け合い、努力していく。そして愛知県選抜に選ばれるような選手になりたいと意気込む。ほぼ毎日のようにハンドボールに打ち込む桜汰くんだが、世界一にも輝いたWBCを観て野球観戦にもはまっているという。中日ドラゴンズの試合を観ることが息抜きのひとつだ。父の賢二さんは「ハンドボールが好きで楽しんで自ら率先して頑張っている。強いチームで練習し、愛知県選抜に選ばれたり、全国大会に出場したりするような経験を通して社会でも頑張れる人になってほしい」と話す。 将来はトップカテゴリーでハンドボールをすることを目指しつつ、まずは中学・高校と着実にステップアップしていく。

