日本一強く、礼儀正しい男へ。
伊藤 大稀(杉山小5年)
桜塾 所属
今回は、3月に東京体育館で開催された「カラテドリームフェスティバル2020全国大会」に出場し、小学4年生男子軽量級で優勝を果たした伊藤大稀くんを取材した。4人兄弟の2番目で現在、杉山小学校5年生。年長のとき、父から礼儀正しい人になってほしいと、空手を始めた。大稀くん自身も面白そうだと幼いながらに思ったそうだ。ピアノも年少から習っており、空手と同じくらい楽しみな習い事のようだ。
そんな大稀くんは練習熱心で、週6日練習を行っている。負けず嫌いな性格から稽古は大変だが、勝ちたいという気持ち、そして2連覇をしたい気持ちで練習と向き合っている。現在は、得意な蹴りをもっと磨こうと、早く足をたたんで強く蹴ることを意識して、練習しているそうだ。「ひたすら打ち込みを行う体力稽古が特に大変だが、どんどん相手に攻めていって、疲れずに最後まで戦える体力をつけたい」と成長した自分の姿をイメージしながら乗り越えている。
憧れの選手を尋ねると「宮崎皓紀先生のように強くて、かっこいい選手になりたい」と話す。目標とする先生から指導を受け、少し
でも近づけるように毎日ひたむきに努力している様子だ。
全国大会では、延長戦の末に勝利した2回戦が1番印象に残っているという。「延長で疲れて、足が上がらなくなってしまっていたが、あきらめずに最後まで戦うことができた」と振り返る。昨年2回戦で負けてしまったこの大会で優勝した瞬間はとてもうれしかったという。
指導にあたる宮崎先生も「ほかの子と比べて練習量が多い。延長の試合を勝ち切り、気持ちの面でもしっかり準備して戦えたのではないか」と大稀くんの活躍をたたえた。
今後は、カラテフェスティバル2連覇とJKJO全日本ジュニア空手道選手権大会で優勝したいという。4月に行われたJKJO全日本ジュニア空手道選手権大会の予選大会では、すでに優勝、11月に開催される全国大会へ出場を決めている。今のところ2年連続ベスト8だったため今年こそ、優勝を目指す。
そして将来の夢は、「人を助ける仕事をしたい」と大稀くん。日本一強く礼儀正しい男となり、優しい笑顔で多くの人にパワーを与えてほしい。