姉妹で切磋琢磨し、選ばれた中日本選抜
片 沙南(高豊中3年生)
片 紅葉(高豊中2年生)
愛知セントレアガールズ所属
今回は、愛知セントレアガールズに所属する片沙南さん(中3)と片紅葉さん(中2)の姉妹を取材した。
二人が野球を始めたきっかけは、兄が野球をやっている姿が楽しそうで自分たちもやってみたいと思って始めたそうだ。チームに所属する前に小3と小2から、愛知教育成蹊で基礎から教えてもらった。その後、沙南さんが小5、紅葉さんが小4の時に富士見高豊クラブに入った。クラブでは、沙南さんがセカンドで、左利きの紅葉さんはファースト
を守っていた。野球のどんなところが楽しいか聞くと沙南さんは「勝った時の喜びを味わう瞬間が楽しい」、紅葉さんは「厳しい練習も多いが、笑顔でやれている時に楽しいなと思う」と答えてくれた。
現在は、セントレアガールズで14人のメンバーとともに土日練習を行っている。二人ともバッティングが好きで、沙南さんはこの夏からチームで4番を任されている。紅葉さんは「打席では、次のバッターにつなげて、どんどん点が入るように考えている」そうだ。沙南さんはソフトバンクホークスの柳田悠岐選手のバッティングに憧れ、紅葉さんはメジャーリーグで活躍する大谷翔平選手のように左バッターとしてスイングがきれいで、強いバッターになりたいと二人とも日本屈指の強打者を見本に取り組んでいた。
チームでの活躍が評価され今回、中日本女子選抜に姉妹揃って選ばれた。選ばれたときはまず素直にうれしくて、喜んだという。沙南さんはなんと選抜チームのキャプテンに抜擢された。選抜では「バッティングでピンチの時でもチームを救う一打を打てるように頑張りたい」と沙南さん。紅葉さんも「出れる場面は少ないかもしれないが、3年生を全力でサポートしていい結果を出せるように頑張りたい」と意気込んだ。
両親も名古屋まで遠いのに、毎週送迎してくれたり、仕事で忙しくても練習後に話を聞いて丁寧にアドバイスをくれたりもする。そんな協力的な家族に結果で恩返しできるように頑張りたいと話した。
最後に今後の目標を尋ねると、沙南さんは「全国大会でチーム一つとなって必ず優勝できるように頑張りたいです」と力強く話し、紅葉さんは「チームのためになるようなバッティングをして勝利につなげていきたい。そして2連覇できるように頑張りたい」と語ってくれた。
選抜出場前、教育長表敬のため豊橋市役所を訪れ、同席した女子プロ野球でも活躍した寺部歩美さんからも激励の言葉をもらった。これから女子野球界を盛り上げる選手へ、さらなるレベルアップに期待だ。
(2021年8月3日取材)