人生に繋がる空手を目指して
正道会館 健明館 豊橋本部
雨が降りしきる中、体育館に静かで小気味のいい声が響き渡る。前田町に道場を持つ、正道会館健明館豊橋本部を取材した。
この日の取材は幼年から小学生までのクラス。ウォーミングアップでは、スポーツチャンバラを使った組手の受けの練習を行ったり、ストレッチをして体を温めていたりした。本格的な練習が始まってからは上級生たちが下級生たちを教える場面が頻繁に見られた。この様子を館長の河邉さんは「教えることによって技の理解度が高まり、コミュニケーション能力を養うことにも繋がる。下級生たちも様々な年齢の人たち関わる貴重な機会」と一石二鳥以上の効果を実感している。
また、メリハリの効いた練習を行っていることも正道会館の特徴。楽しみながら練習を行うことも大事だが、競り合ったときの負けん気や気持ちの強さはそういった練習では身につかない。怪我の予防も含めてしっかりと律する練習を行っていることも見て取れた。
律しながらも下級生を教える小林海優くんは、6月に行われたストライキングチャレンジカップ(東海大会)で見事優勝。「最後の決勝はしんどかったけど、優勝できて嬉しかった。今はパンチを意識していて、ちゃんと伸ばしたり引いたりする練習をしている。ストチャレと空手の全国大会で優勝することが目標」と意気込みを話してくれた。
メリハリの効いた練習により、先に繋がる空手を目指す。その過程で学んだことが実社会で役に立つ。正道会館の子どもたちがどんな成長を描くのか楽しみだ。