全日本王者より大きな世界タイトルを掴むまで

STK Gym(修徳会)所属
大久保 祐くん
(豊橋南部中3年生)

アマチュアキックボクシングジュニアクラスで8冠に輝き、幾多ものチャンピオンベルトを保持する豊橋南部中3年生の大久保祐くん。小学校1年生の時に2人のお兄ちゃんが通う硬式空手の道場「修徳会」に入門した。4年生から兄弟揃ってキックボクシングも始め空手とキックボクシング両方の稽古に励んだ。キックボクシングを始め1年後の夏に早くも初めてのチャンピオンベルトを手にしている。
キックボクシングの中でもアマチュアルールとプロルールのそれぞれの大会がある。祐くんはそのどちらにも参戦している。プロルールでは中学生でもヘッドギア等の防具は着けずに打ち合いをする。怖くは無いかとの問いかけにも全く怖くないと即答した。
今では日本各地から出場オファーが来ているという。最近では地区の予選大会を通過し11月20日に沖縄で開催された「全日本アマチュアキックボクシング選手権2022」に出場してU・15・50kg以下のクラスで全日本王者に輝いた。決勝ラウンドでは相手選手の足元がおぼつかない状態になるまで追い詰め圧倒的強さで勝利した。また、日本に複数存在するキックボクシング協会の統一を目的とした格闘技プロモーション会社が開催する「ビックバン」の大会でも2022年4月にタイトルを獲りその後、2度の防衛も果たしている。ちなみにこのタイトルは現在プロで活躍する那須川天心選手がアマチュア時代に保持していたタイトルだという。
祐くんの指導に当たるSTKGym代表の豊田充孝氏は「彼は小さい頃から休まず真面目に練習に打ち込み、常に上へ上へと高い目標を目指している。将来はかなり楽しみな選手」同ジムからは既に2名のプロ選手を輩出しており祐くんも必ずプロになって活躍するだろうと期待も強い。
夢は憧れの那須川選手のように世界で活躍できる選手となって世界タイトルを掴むことだと力強く語る。それでも「これまで辛い時にも、お母さんは常に支えになってくれた。練習の送り迎えから減量の食事まで感謝しています」とはにかみながら話す表情はリングを離れた優しい少年の笑顔だった。

 

ヤマサ

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