ひたむきな努力で 誰よりも強い人へ
豊橋協会東部支部
後藤 ひなのさん(豊岡中3年生)
今回は、優勝は20回以上、小1の時に初めて出た大会で2位に入り、常に勝ち続けてきた後藤ひなのさんにインタビューした。
ひなのさんが日本拳法を始めたのは、年長の時。5つ上と3つ上の兄がすでに始めていたため、同じ道場に通うようになったことがきっかけで日本拳法を始めた。メキメキと上達していったが、小3の時に右ひじを痛めてしまい、左構え(サウスポー)の練習を始めた。すると、左構えの方がかえって力が抜けて早く打てること、対戦相手も慣れていない人が多く相手の隙をつきやすくなることに気づき、試合では相手によって使い分けている。そして、得意な蹴り技を中心に一本を取っている。勉強もスポーツも負けず嫌いなひなのさんは、自分で頑張れることはとことん頑張る性格で、強くなれることが練習をしていて一番楽しいことだという。部活動はバスケ部に所属し、キャプテンとして活動。日頃は個人競技のひなのさんにとって同じ方向を向いてみんなで努力することの大変さや大切さも学べるいい機会になっている。
指導にあたる森田代表は「これだけ強くなって、戦うことできれば楽しいのではないか。すでにしっかりと闘争心をもって挑めているので、好きに自由に羽ばたいてほしい。これからは教えるというよりも応援をしていきたい」と話す。ひなのさんのお父さんは「表にはあまり出さないが負けず嫌いな性格だからこそ、ここまでしっかりと努力してきた。まさか自分の娘が全国で活躍するような姿は想定もしていなかったが、今ではどこまで成長していくか楽しみでもある」と話してくれた。
ひなのさんに今まで出場した大会で一番印象に残っている試合を聞くと、小5の時の全国大会だという。これまで出場した大会では、すべて表彰台に上がってきた。しかし、小5の全国大会で少年ルールとして顔へのパンチは禁止と知っていたが、相手も前に攻めてきているタイミングでくり出したパンチが思わず相手の顔に当たってしまい、反則負けとなってしまった。この大会がこれまでの日本拳法人生で唯一表彰台に上がれなかった大会となり、本当に悔しかったことを覚えているそうだ。圧倒的に強い人になって、だれと戦っても負けない選手になりたいと練習終了後も居残り練習を積極的に行っている。特に小4の時から一緒に練習している金子美風さん・音琉さん姉妹とは常に切磋琢磨して練習し、よき仲間でありよきライバルでもある。ひなのさんは5月の県大会で7連覇を果たし、全国大会への切符を手に入れた。9月の全国大会には、美風さんと音琉さん姉妹も共に出場を決めている。再び日本の頂点を目指し、ひたむきに努力を続けるひなのさんを応援してきたい。