第1回【子どものメンタル】“番狂わせ”のミラクル
なおトレーナーと子どもの気持ちを考える。
メンタルトレーナーは3児のママ。
セルフコアHBM トレーナー 中村直子
今、子どもたちは何を考え、どんな気持ちでスポーツをしているのでしょう?
子どもたちの特性も十人十色、どんな声掛けをしたら、子どもたちそれぞれの可能性を最大限に引き出すことができるのかを一緒に考えましょう。
第1回【子どものメンタル】“番狂わせ”のミラクル
耐えること、我慢すること、根性を出すことだけを植え付けるような指導の時代は終わりました。それならどんな指導がこれからの時代にフィットしているか皆さんと一緒に考えてみませんか。
全国大会や県大会に繋がる熱い戦いが始まるこの時期。ジュニアアスリートたちは日々、目標に向かって練習に励んでいることでしょう。勝負の世界で「勝ち」「負け」は常に紙一重です。どの子どもたちも一生懸命に「勝ちたい」という気持ちで臨んでいます。しかし、「勝ち」に繋がることを選びながらも無意識に選択を誤って「負け」に繋がる時があるのは確かです。本番・試合は何が起こるか、どんな結果になるか、終わってみないと分からない。だからこそ、勝負の世界は面白いのです。
また、子どもたちは試合中、どんな気分で試合に臨んでいるでしょうか。
例えば、ここを守り切ったら逆転のチャンス。という場面、いわゆるプレッシャーがかかる場面。もし、あなたがそのチャンスを目の前にしたら、どんな気分、感情が出てくるでしょうか。
「ワクワク、ドキドキ」「楽しい」「苦しい」「辛い」など喜び、怒り、悲しみ、不安、怖い、など、人はそれぞれいろんな気分、感情が出てきます。
どんな感情が出てきてもいい、怖くていい。不安に感じてもいいのではないでしょうか。
「怖がっちゃいけない」「不安感じてちゃダメだ」と
自分の感情に蓋をすることで無意識に「自分なんて」と諦めに繋がることもあります。その出てくる感情、つまり「自分から出てくる感情」に耳を傾けてみることです。「怖いけどワクワクしている」自分という存在に気づく。怖さを認めている自分がチャンスを目の前にしている。
この感情に気づくことから、逆転のチャンスをものにする、「番狂わせ」のミラクルが起こるのです。