みんなで掴む一勝の重みを学ぶ
磯辺マックス
令和3年新春より伊藤彰剛氏が新たに監督に就任し磯辺マックスは新体制としてスタートを切った。その頃の選手数は12名、3月には6年生が6名退団し在籍選手は僅か6名という危機的状況となっていた。しかし伊藤監督は諦めなかった。在籍する子どもたちの父母たちと必死になって募集活動を行った結果、1年で18名まで団員数を増やすことに成功した。毎週のように父母やコーチたちはTボールによる体験会を開催し、時にはゲーム大会やお楽しみ会なども行った。その結果18名の団員の他にTボールのみに参加する入団予備軍となる子どもたちが更に10数名もいるという。
団員数が確保でき大会にもエントリーできるようになったが、6年生が3名あとは3年生まで入れて編成する多学年チーム。なかなか勝ち上がることは難しかった。それでも6月の東日旗大会で監督も新チームにとっても嬉しい公式戦初勝利を収めることができた。みんなで掴んだ1勝の重みはどれだけ重いものだったか。日ごろから伊藤監督は「6年生はチームを引っ張れ、5年生は6年生が勝てるように頑張れ」と学年ごとに役割を与えみんなで勝利を目指すよう指導しているという。格上のチーム相手にあと一歩で逆転サヨナラ負けを喫した時、子どもたちは悔しくて泣いたこともあった。「負けて泣くなら勝って泣こう」と伊藤監督はそう子どもたちに話した。監督や父母の諦めない気持ちは子どもたちに伝わり、子どもたちも野球を通じて大切なことを学んでいる。