自分の弱さと
戦える人になってほしい。
スキッツJBBC
『スキッツJBBC』は、11年前に石巻中学校区の住民を対象とした総合型地域スポーツクラブとしてできたのが始まり。
当初は女子のバスケットボールチームとして活動し、その後に男子が加わった。
元々は石巻中の生徒が中心だったが、数年前から、校区単位の枠を外し、今では市内全域から中学生が集まってくるようになった。
現在は各中学校のバスケットボール部に所属する39人が在籍し、レギュラーの座を目指し、お互いが競争し合う。
最近では、県大会の上位に勝ち上がるチームへと成長した。
設立時からコーチを務めるのは、豊橋ミニバス選抜チームのコーチも務める井田徳明氏。
井田氏を慕って遠方から入団する選手も多い。
「練習ノートの提出を毎週義務化しています。提出する子、しない子がおり、さらにその内容からも子どもたちの意識が分かる。それぞれの子に応じた指導を心掛けています」と井田氏。
選手ひとりひとりを指差し、それぞれの子の特性を教えてくれた。
現職の消防士でもある井田氏はこう続ける。
「職業柄、人の命に関わっていることもあり、子どもたちには人間の弱さと戦える精神を、スポーツを通じて養ってほしい」
井田氏の人間性に憧れた教え子たちが消防士になり、コーチとしてチームに戻ってきている所も興味深い。
部員数は増加したが、その全てが男子。
女子は人数不足のため活動休止中。
「今後は女子チームも復活させたい」という。
バスケットボールと、子どもたちを愛する井田氏の人物像は、子どもたちの生き方にまで大きな影響を与えているのだろう。
